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CAVI(キャビィ)検査

冠動脈が詰まることによる心臓や血管の病気の早期発見につながるのが、CAVI検査です。CAVIとは、心臓(Cardio)から足首(Ankle)までの動脈(Vascular)の硬さの指標(Index)の略で、動脈の硬さの指標です。

CAVIは、普段の血圧に関係なく、心臓から足首までの動脈の硬さなどを数値で評価することができます。

CAVIの測定をするときは、ベッドに仰向けに寝てもらい、両腕、両足首にカフを、胸元に心音マイクをつけ、血圧と、脈波を測定します。

時間は5分程度で済み、患者さんに痛みなどの苦痛はありません。血圧測定と同じような簡単な検査です。検査結果もその場で出るため、その日のうちに医師の診断が受けられます。

CAVIの基準値

CAVI<8.0 正常範囲
8.0≦CAVI<9.0 境界域
9.0≦CAVI 動脈硬化が疑われる

※CAVIが正常範囲であっても、動脈硬化が進行していたり、疾患を発症する場合もありますので、検査結果に関しては医師の診断にしたがってください。

血圧脈波検査でわかること

1.動脈の硬さ

CAVIは、血液が流れるときのポンプの内側の圧力(血圧)の変化をみて、血液を送り出すポンプ機能が十分に働いているか、つまり動脈が硬くなっていないかどうかをみます。
CAVIの値が8.0未満は正常範囲ですが、8.0~9.0は境界域で、9.0より高いと動脈硬化が進んでいるといえます。

2.動脈の詰まり

足の動脈の詰まり具合をみるのがABI検査です。CAVIと同時に測定できます。ABIとは、足首(Ankle)と上腕(Brachial)の血圧比の指標(Index)の略で、動脈の狭さの程度がわかります。

健康な人のABI値は、腕の血圧と足首の血圧が同じくらいか、足首の血圧が少し高い値になります。しかし、足の動脈が詰まっていると血液の流れが悪くなり、腕の血圧に比べて足首の血圧が低くなります。そのため、血圧の比で足の動脈が詰まっているかどうかを判断することができます。ABIの値は、0.9以下だと足の動脈の詰まりが疑われ、値が低いほど重症になります。値が低い人ほど、間歇性跛行などの足の症状が出やすくなります。

ABIの値の出し方

ABI=足首の上の血圧/上腕の血圧(左右どちらか高い方)
※足首の血圧が上腕の血圧よりも低い場合は足の動脈が詰まっている可能性が高い

3.血管年齢

同じ性別、同年齢の健康な方のCAVI検査の平均値と比べることで、血管年齢がわかります。動脈硬化は加齢もリスク因子のひとつです。CAVIの値が9.0未満であっても、血管年齢が高い人は、同じ年齢の人に比べて動脈硬化の進行が早いと考えられます。

動脈の詰まり(⾜の痛み)

⾜の動脈の詰まりを表すのが「ABI(エービーアイ)」です。⾜⾸の⾎圧を横になった状態で測定すると、健康な⼈では腕の⾎圧と同じくらい、あるいは少し⾼い値となります。しかし⾜の動脈が詰まっていると、腕の⾎圧に⽐べて⾜⾸の⾎圧は低くなります。そのため「腕の⾎圧」と「⾜⾸の⾎圧」の⽐をみて⾜の動脈の詰まりを診断するというもので、その値が0.9未満であると詰まっている可能性が⾼く、その値が低いほど重症になります。
また、その症状は「⾜の痛み」としてあらわれることが多いといわれています。

⾎管年齢

同じ性別、同年齢の健康な⽅の「CAVI」平均値と⽐べることで、「⾎管年齢」がわかります。「CAVI」が9.0未満であっても「⾎管年齢」の⾼い⽅は動脈硬化症の進⾏が早いと考えられます。

その他の動脈硬化症の検査には、次のようなものがあります。

⾎圧測定、⾎液検査
動脈硬化症は⽣活習慣病が⼤きな要因です。⾼⾎圧、脂質異常症、糖尿病などの危険因⼦がないかを検査します。
超⾳波検査
簡便かつ視覚的に⾎管の状態を捉えることができる検査です。脳梗塞の予測検査として有⽤とされています。
超⾳波検査(頚動脈エコー検査)はこちら

※ ほかにもMRI、X線CT、⾎管造影などの画像診断があります。

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